土木本部 係長 鈴木誠さん
創業 1889年 『作り続ける時代から維持する時代へ』 現在の日本で課題となっている 社会インフラの老朽化問題に対し 橋梁保全の分野を中心とした、確かな技術と技術者倫理を持って真摯に向き合う。 施工技術の研鑽に努め、良質な工事を もって地域社会の進展に寄与する。
■■現場詳細■■ 福島県福島市 阿武隈川上流三本木地区掘削工事 水害による被害を未然に防ぐために川幅を広げる工事 【施工範囲】面積49,420m² 【施工土量】切土72,700m³ 【ソリューション】 レーザースキャナ測量 スマートコンストラクションアプリ ■■導入経緯■■ (株)小野工業所 土木本部 係長 鈴木誠さん この現場は、変化点が多く丁張り設置が大変になることや河川の増水によって手直しが発生し、管理面での工数も多くなることが予想されました。さらに、5ヵ所に分散している現場を2人で管理しなければならなかったため、現場管理の負担を軽減したいという思いがありました。ICT建機で丁張りを大幅に削減できることと、施工履歴データの活用で出来形管理の工数を削減できることに期待を込めて導入しました。
■■導入効果■■ (株)小野工業所 土木本部 係長 鈴木誠さん ICT建機の導入で丁張りを9割削減することができ、設置する手間以外にも材料の準備や丁張りを壊してしまった際の再設置も不要でした。また、ICT建機の施工履歴データを出来形管理に活用できたことが大幅な効率化と省力化に繋がり、結果的に約1ヶ月半の工期短縮ができました。雨により何度も現場が浸水したため、従来のようにやり直しや検査を都度していたら工期はもっと長くなっていたと思います。さらに、スマートコンストラクションアプリで日々の進捗を確認できたことで管理が楽になり、他の工区の管理をする時間を確保できました。アプリでは設計までの標高差をヒートマップで簡単に作成でき、掘り残しのないようにオペレータとの打合せにも活用しました。また、起工測量ではレーザースキャナ測量で算出された土量が想定より6,000m³も多く、正確な測量ができたことにより、効率の良い施工計画を立てて進めることができました。今後も技術の進化に期待をしています。
掲載月:2021年12月