統括所長 湯浅辰彦さん
今回の現場は、奈良県桜井市から大阪湾へ注ぐ、一級河川の大和川。大阪府堺市の堤防を強化する工事。施工するのは大阪市に拠点を置く南海辰村建設(株)様。導入の経緯を統括所長の湯浅辰彦さんに聞いた。「当初、この現場の計画は部分的に情報通信技術を用いた油圧ショベル(ICT建機)を使用するというものでした。折角なのでこの機会に全面的にICTを活用してみようと考え、発注者様と協議を行い、ICT活用工事の現場として認定されました。 i-Constructionをどのように進めるか検討していたところ、ある現場で使用していた、マシンコントロールのICT建機がとても使いやすいし、精度も良いという声を聞き、それならスマートコンストラクションを導入しようと決めました。」と教えてくれた。
「初めてのスマートコンストラクションに少し戸惑いました。」と湯浅所長は話す。「初めてのことばかりで、私はスマートコンストラクションアプリの使い方、オペレータはICT建機の操作方法に少しですが戸惑いました。疑問が生じたり不安を感じた時にはサポートセンタがすぐに対応してくれていましたので、気が付いたら使いこなしていました。」と教えてくれた。導入した効果を聞くと、「これまでは、進捗と転圧は別々のシステムを使用して管理していましたが、複雑でとても難しいと感じていました。スマートコンストラクションアプリには必要な情報がまとまっているので、日々の管理が楽になりました。アプリでは現場の確認したい進捗情報や設計図面が表示だけでなく比較や登録も出来るので作業効率が向上しましたし、現場がつながっている事が実感できました。ICT建機は丁張などの目印に頼らなくても作業が出来て格段に手間が減少しました。また導入したいと思います。」と話した。
掲載月:2018年4月