土木部 次長 渡辺司さん
創業 昭和16年5月 75年を超える経験を持つ ものづくりを通して 地域社会の貢献に努める。 ■経営理念■ 次の時代の発展に確固たる 基礎を作りあげていく。 会社の生命を永遠のものにして 次代の礎となろう。
今回の現場は新潟県南魚沼郡湯沢町の山岳地帯、信濃川支流である清津川の渓流保全工事。大雨時の氾濫を防ぎ、地域の安全性を確保するための工事だそうだ。施工するのは湯沢町に拠点を置く(株)森下組様。土木部次長の渡辺司さんに導入の経緯を聞いた。「これからの建設業界はICTが主流になると考えます。この現場は受注者提案型のICT活用工事でした。当社では以前にスマートコンストラクションを使用した経験もありましたので、今回も率先して採用しました。湯沢町は山岳地帯の為、GNSSを用いて施工するICT建機の衛星受信状況に心配はありましたが、安全性と効率アップに期待して導入しました。」と話した。また、「私が担当する現場で初めてのi-Constructionでした。私自身新しい技術に関心があったため、スマートコンストラクションを取り入れたい気持ちがありました。」と教えてくれた。
導入した感想を渡辺次長に聞いた。「一番良かったことは、従来の方法より測量と出来形管理の手間が大幅に減少したことです。この現場は1人で現場代理人と監理技術者の2役を担っていましたが、ドローン測量とスマートコンストラクションアプリのおかげで十分に対応することが出来ました。これまでの現場では度々、施工の確認の為の測量を行い、作業が中断していました。今回は施工の心配も無くなり、安心してオペレータに任せる事ができました。」と教えてくれた。また、「ICT建機は心配していた衛星受信も問題なく、現場の安全性も向上しました。測量作業は建機の近くで作業する為に接触の危険がありましたし、丁張の設置作業では斜面から墜落や転倒のリスクがありました。それに、雨や寒冷、猛暑などの悪条件の中での作業も減少したので技術員の環境改善にもつながりました。」と話した。最後に「人手不足が課題の建設業界ですが、それを補えるICT技術を活用して若い技術者と共に成長していきたいと考えます。」と話した。
掲載月:2018年4月